ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ルチンが活性化する脂肪組織の熱産生は、腸の短鎖脂肪酸の増加と相関する

Rutin-activated adipose tissue thermogenesis is correlated with increased intestinal short-chain fatty acid levels

要旨:
糖尿病のモデルマウス(db/dbマウス)にルチンを投与すると、体重と空腹時血糖値を減少し、脂肪の蓄積を抑制し、糖脂質代謝不全を軽減した。ルチンはまた、褐色脂肪組織に熱産生遺伝子Ucp1の発現を促進して、褐色脂肪組織の活性化と白色脂肪組織の褐色化を活性化した。重要なことにルチンは同時に、短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸)と、その産出酵素(酢酸キナーゼ・メチルマロニル-CoA脱炭酸酵素・ブチリルCoA脱炭酸酵素)も上昇した。よって、ルチンによる脂肪組織の熱産生は、短鎖脂肪酸の増加と相関していることを明らかにした。