ケルセチンはEph/Cav-1シグナル伝達を調節して、慢性腎不全の血管内皮機能を改善する
Quercetin regulates vascular endothelium function in chronic renal failure via modulation of Eph/Cav-1 signaling
- 出典:
- Drug Development Research
- 2022
- 83
- 1167-1175
- DOI:
- 10.1002/ddr.21940
- 要旨:
- Vivo: 慢性腎不全のモデルラットにケルセチンを投与すると、血中の尿素およびクレアチニンを減少して、腎機能の改善を示唆した。染色試験の結果は、血管内皮の損傷の軽減を示した。Vitro: ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVECs)を、リポ多糖および慢性腎不全のモデルラットの血清で刺激した。この際にケルセチンを添加すると、HUVECsのアポトーシスを抑制し、EphB4・EphrinB2・p-Cav-1発現を下方調節した。ケルセチンの代わりにEphB4阻害剤を用いても、vivoおよびvitroの両方で同様の効果を確認した。従って、ケルセチンはEph/Cav-1シグナル伝達を遮断して、腎機能と血管内皮機能を改善した。