循環器リスクと老化バイオマーカーにおける、高齢者の内因性因子に対するケルセチンの効果
Quercetin effect on endogenous factors of cardiovascular risk and ageing biomarkers in elderly people
- 著作名:
- Valeri Shatilo
- Ivanna Antoniuk-Shcheglova
- Svitlana Naskalova
- Olena Bondarenko
- Oksana Hrib
- Dmitry Krasnienkov
- Anatoly Pisaruk
- 出典:
- Ageing and Longevity
- 2022
- 3
- 32-40
- DOI:
- 10.47855/jal9020-2022-2
- 要旨:
- 60-74歳のメタボリックシンドローム患者110名を対象とする、ケルセチンの効果を検証した臨床研究。ランダムに2群に分け、片方の55名はケルセチン240 mg/dayを3か月間摂取し、残りの55名はプラセボを服用した。ケルセチン群はプラセボ群と比べて顕著に、経口グルコース負荷試験における2時間後の血糖値を改善し(P<0.05)、総コレステロールとLDLを減少した(P<0.05)。ケルセチンはまた、FMD検査にて内皮機能を大幅に改善した(P<0.05)。被験者の老化の度合は、白血球テロメアの長さの変化で評価した。これは短いほど老化の進行を示す指標であるが、プラセボ群では投与の前後ともに0.77で変化がなく、対照的にケルセチン群は0.71から0.78に伸びた(P=0.02)。