ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

循環器リスクと老化バイオマーカーにおける、高齢者の内因性因子に対するケルセチンの効果

Quercetin effect on endogenous factors of cardiovascular risk and ageing biomarkers in elderly people

要旨:
60-74歳のメタボリックシンドローム患者110名を対象とする、ケルセチンの効果を検証した臨床研究。ランダムに2群に分け、片方の55名はケルセチン240 mg/dayを3か月間摂取し、残りの55名はプラセボを服用した。ケルセチン群はプラセボ群と比べて顕著に、経口グルコース負荷試験における2時間後の血糖値を改善し(P<0.05)、総コレステロールとLDLを減少した(P<0.05)。ケルセチンはまた、FMD検査にて内皮機能を大幅に改善した(P<0.05)。被験者の老化の度合は、白血球テロメアの長さの変化で評価した。これは短いほど老化の進行を示す指標であるが、プラセボ群では投与の前後ともに0.77で変化がなく、対照的にケルセチン群は0.71から0.78に伸びた(P=0.02)。