アセトアミノフェンがマウスに誘発した肝毒性に対する、イソラムネチンの脂質低減・抗炎症・肝保護効果
Lipid-lowering, anti-inflammatory, and hepatoprotective effects of isorhamnetin on acetaminophen-induced hepatotoxicity in mice
- 出典:
- Drug and Chemical Toxicology
- 2023
- 46
- 566-574
- DOI:
- 10.1080/01480545.2022.2069256
- 要旨:
- アセトアミノフェンで惹起したマウスの肝毒性を、イソラムネチンが効果的に改善した。アセトアミノフェンがもたらした、肝臓の重量の増加と血中ALT・AST・ALP・乳酸脱水素酵素の上昇は、イソラムネチンの投与で正常値に近づいた。イソラムネチンはまた、アセトアミノフェンによる酸化ストレスと炎症を改善した。すなわちイソラムネチンは、総抗酸化物質を増大し、活性酸素と炎症誘導物質(TNF-α・IL-1β・IL-6)は減少した。イソラムネチンの投与は、血中脂質パラメータ(中性脂肪・総コレステロール・LDL・HDL)の正常化にも寄与し、肝組織の病変も大幅に軽減した。