ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは女性II型糖尿病患者の循環器リスク因子と炎症性バイオマーカーを改善するか: 二重盲検無作為化比較臨床試験

Does Quercetin Improve Cardiovascular Risk factors and Inflammatory Biomarkers in Women with Type 2 Diabetes: A Double-blind Randomized Controlled Clinical Trial

要旨:
35~55歳の女性II型糖尿病患者72名を対象とする、ケルセチンの効果を検証した臨床研究。被験者をランダムに2群に分け、36名はケルセチン500 mg/dayを10週間服用し、残る36名にはプラセボを投与して対照とした。服用前後における収縮期血圧の変化は、ケルセチン群が−8.8±9.3 mmHg、対照群が−3.5±11.7 mmHgであり群間に有意差を認めた(P=0.04)。一方、拡張期血圧の変化には差がなかった。ケルセチンは、血中のTNF-αおよびIL-6を大幅に低下したが、対照群でも下がっており、群間有意差には至らなかった。また、中性脂肪・総コレステロール・HDL・LDLに関しても、両群間に差を認めなかった。