ケルセチンの抗菌活性: その機構を解明するアプローチ
Antimicrobial Activity of Quercetin: An Approach to Its Mechanistic Principle
- 出典:
- Molecules
- 2022
- 27
- 2494
- DOI:
- 10.3390/molecules27082494
- 要旨:
- ケルセチンの抗菌活性に関して、作用機序に焦点を当てた総説。まず、ケルセチンの抗菌作用・抗真菌作用・抗ウィルス作用を概説する。抗菌作用に関しては、細胞壁および細胞膜の破壊・DNA複製の阻害・バイオフィルム形成の阻害・病原因子の発現阻害に章分けして、ケルセチンの作用を論じる。ケルセチンの抗真菌作用は、主に原形質膜の破壊とDNA複製の阻害に集約される。抗ウィルス作用に関しては、増殖に不可欠な酵素(ポリメラーゼ・逆転写酵素・プロテアーゼ・インテグラーゼ・DNAギラーゼ)に対するケルセチンの阻害を体系化した。