ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

2種のアデノシン拮抗薬ケルセチンとカフェインの、警戒と気分に対する効果

Effects of 2 Adenosine Antagonists, Quercetin and Caffeine, on Vigilance and Mood

要旨:
アデノシン拮抗薬の警戒と気分に対する効果を検証した、臨床研究。被験者58名を3群に分け、ケルセチン2000 mg、カフェイン200 mg、プラセボをそれぞれ摂取した。摂取1時間後、45分間に渡る警戒タスク(視覚刺激に応答する速度と持続的な注意力を測定する試験)を行った。その結果、カフェイン群は他2群と比較して、刺激の数を増やし(P<0.02)、応答時間が短縮した(P=0.001)。また、摂取前と警戒タスクの終了後の2回において、気分状態の質問票への記入を行った。カフェイン群はプラセボ群と比較して、活力を高め、倦怠感と気分障害を軽減した。一方、ケルセチン群は、カフェイン群とプラセボ群との中間に位置づけられた。よって、警戒と気分に関してカフェインの効果は認めたが、ケルセチンには効果がなかった。