トリプルネガティブ乳癌の磁気共鳴画像診断と治療を目的とする、酵素と類似したルチンー鉄(III)錯体ナノプローブ
An Enzyme-Like Activity Nanoprobe Based on Fe(III)–Rutin Hydrate Biomineral for MR Imaging and Therapy of Triple Negative Breast Cancer
- 著作名:
- Saisai Yue
- Peisen Zhang
- Meng Qin
- Lichong Zhu
- Yuanyuan Qiao
- Qilong Li
- Yijie Lu
- Hao Wu
- Ni Jiang
- Chaoyong Liu
- Mitchell A. Winnik
- Yi Hou
- 出典:
- Advanced Functional Materials
- 2022
- 32
- 2202848
- DOI:
- 10.1002/adfm.202202848
- 要旨:
- ルチンの隣接するフェノール性OH基により、ルチンー鉄(III)イオン錯体は、ポリマーのコーティングで安定化されたナノプローブを形成した。このナノプローブは、アグリコン部分が足場となり、2糖部分が、グルコース輸送体と特異的に相互作用した。この相互作用は、トリプルネガティブ乳癌の磁気共鳴画像診断に応用できる可能性を秘める。ナノプローブが腫瘍細胞に取込まれると、弱酸性環境ゆえ、ルチンのプロトン化と同時に鉄(III)イオンが放出され、フェロトーシス/アポトーシスのハイブリッド経路を介する細胞死を誘導した。ナノプローブはまた、近赤外レーザー照射による光温熱療法にも機能した。