ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

リポ多糖に感作して発熱状態のマウスにおいては、ケルセチンの肝保護効果が逆転する

The potential role of febrile condition in reversing the hepatoprotective effects of quercetin in the livers of LPS-presensitized mice

要旨:
無害用量の範囲内のリポ多糖を投与して、マウスに発熱と軽い炎症を惹起した。その後、5日連続でケルセチンを投与したマウスは、無投与群と比べて肝臓の状態が悪化した。ケルセチン群は、血中AST・ALT・ALPが上昇した。肝組織のマロンジアルデヒドの上昇と、GSHの減少は酸化ストレスの増大を示唆した。また、NF-κBとIL-6の活性化は炎症の進行を示し、カスパーゼ-3の活性化とBcl-2の阻害はアポトーシスを示唆した。以上の結果は、発熱状態でのケルセチンの摂取に警告を与えた。