ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは酸化・炎症・パイロトーシスを阻害して、多層カーボンナノチューブがマウスに誘発した神経毒性を軽減する

Quercetin alleviated multi-walled carbon nanotubes-induced neurotoxicity in mice through inhibition of oxidation, inflammation, and pyroptosis

要旨:
多層カーボンナノチューブ(MWCNTs)で惹起したマウスの神経毒性は、ケルセチンが改善した。ケルセチンは以下の7点の働きにより、MWCNTsがもたらした神経毒性を軽減した。1) アセチルコリンエステラーゼ活性の向上、2) マロンジアルデヒドの低下、3) 抗酸化物質(SOD、カタラーゼ)およびNrf2の増大、4) 炎症マーカー(一酸化窒素・TNF-α・IL-1β・NF-κB)の低下、5) パイロトーシス関連遺伝子の発現阻害、6) 脳髄質における軸索変性とミクログリアの最小化、7) 海馬と小脳における変性ニューロンの減少。