ケルセチンはHIF-1α/NEAT1/HMGB1経路を介して、造影剤が誘発した急性腎障害を改善する
Quercetin improves contrast-induced acute kidney injury through the HIF-1α/lncRNA NEAT1/HMGB1 pathway
- 出典:
- Pharmaceutical Biology
- 2022
- 60
- 889-898
- DOI:
- 10.1080/13880209.2022.2058558
- 要旨:
- ヒト由来腎細胞HK-2を造影剤イオヘキソールで処置して、急性腎障害のモデルとした。この時、HIF-1α・長鎖非コードRNAのNEAT1・HMGB1の発現の上昇を確認した。ケルセチンを投与すると、HIF-1αを阻害して、細胞の損傷とアポトーシスを抑制した。MEAT1を標的としてHIF-1αをサイレンシングすると、ケルセチンと同様に、細胞損傷とアポトーシスを減少した。また、このサイレンシングでは、HMGB1の発現も抑制した。以上の結果、ケルセチンの作用メカニズムは、NEAT1/HMGB1シグナル伝達経路におけるHIF-1αの阻害であると結論した。