ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ナノ粒子製剤は、アデニンが誘発した慢性腎臓病のモデルにおけるケルセチンの抗線維形成効果を改善する

Nanoparticles Formulation Improves the Antifibrogenic Effect of Quercetin on an Adenine-Induced Model of Chronic Kidney Disease

要旨:
アデニンで惹起した慢性腎臓病のモデルマウスを用いて、通常のケルセチンとナノ粒子化したケルセチンとの違いを比較した。両者ともに、生化学的な指標(血中の尿素窒素およびクレアチニン)・腎組織の炎症と壊死・線維化に関連する遺伝子(TGF-β1・Col1α1・SMAD-4・ACTA-1・CTGF・TIMP-1)の発現を用量依存的に低減した。一方、抗線維化遺伝子(SMAD-2・SMAD-6・SMAD-7・BMP-7・BMP-9)の発現は上昇した。いずれの項目においても、ナノ粒子は通常のケルセチンと比べて良好な結果を示し、ナノ化による水溶性とバイオアベイラビリティの向上を反映している。