イソラムネチン: ステロイド産出酵素とアポトーシス遺伝子との発現を調節して、ドキソルビシンがラットに誘発した精巣損傷を軽減するフラボノイド
Isorhamnetin: a flavonoid, attenuated doxorubicin-induced testicular injury via regulation of steroidogenic enzymes and apoptotic signaling gene expression in male rats
- 出典:
- Toxicology Research
- 2022
- 11
- 475–485
- DOI:
- 10.1093/toxres/tfac024
- 要旨:
- ドキソルビシンを投与したオスラットは、酸性ホスファターゼ・乳酸脱水素酵素・γ-グルタミル転移酵素の活性が低下し、同時に抗酸化酵素(カタラーゼ・SOD・GPx)は活性も発現量も低下した。ドキソルビシンはマロンジアルデヒドを上昇し、精子の数・運動性・生存率が減少し、異常精子が増大した。卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン・テストステロンの低下と、ステロイド産出酵素の発現の低減も、ドキソルビシンがもたらした。ドキソルビシンはまた、精巣組織のアポトーシス誘導マーカー(BCL-2と関連蛋白質およびカスパーゼ-3)の発現を上方調節して、病変を拡大した。しかし、イソラムネチンの共投与は、このような異常を改善した。