ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

中国産唐辛子の漬物における、化学物質・α-グルコシダーゼ阻害・ジペプチジルペプチダーゼ-IV阻害の研究: 分子ドッキングによる作用機序の洞察

Exploring the phytochemicals and inhibitory effects against α-glucosidase and dipeptidyl peptidase-IV in Chinese pickled chili pepper: Insights into mechanisms by molecular docking analysis

要旨:
中国産の唐辛子を漬物にする際、42日間に渡る発酵を行う。この間のフラボノイドの変化と、α-グルコシダーゼおよびジペプチジルペプチダーゼ-IV(DPP-IV)の阻害活性を調べた。その結果、42日間でα-グルコシダーゼ阻害活性は増大したが、DPP-IV阻害活性は減少した。全部で12種のフラボノイドを同定し、その動向をモニタしたところ、ケンフェロール-3-O-ルチノシド・ケンフェロール-3-O-グルコシド・アピゲニン・ルテオリン・ルテオリン配糖体の5種の増大を確認した。分子ドッキングの結果、12種のフラボノイドの中でα-グルコシダーゼと最も親和性が高かったのは、ルテオリンであった。DPP-IVと最も親和性が高かったのは、イソラムネチン-3-O-グルコシドであった。