ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ポロキサマー407が誘発した脂質異常症ラットにおける、ケルセチン前処置の神経保護効果: アセチルコリンエステラーゼアッセイおよび行動試験による評価

Neuroprotective effects of pretreatment with quercetin as assessed by acetylcholinesterase assay and behavioral testing in poloxamer-407 induced hyperlipidemic rats

要旨:
ポロキサマー407を腹腔内投与して惹起した脂質異常症モデルラットは、行動評価試験の結果、正常と比べて記憶障害が著しかった。しかし、ポロキサマー407処置の前にケルセチンを予め投与するか、ポロキサマー407処置後にシンバスタチン(既存の高コレステロール血症治療薬)で治療すると、記憶障害は起こらなかった。また、記憶障害の有無は、海馬におけるアセチルコリンエステラーゼの活性とも良好にリンクした。すなわち、ポロキサマー407のみでは同酵素の活性が低下するが、前後の薬物処置により、活性を維持した。