ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはNrf2/HO-1シグナル伝達経路を介して、シスプラチンが心筋細胞に誘発した酸化的損傷とアポトーシスを軽減する

Quercetin Mitigates Cisplatin-Induced Oxidative Damage and Apoptosis in Cardiomyocytes through Nrf2/HO-1 Signaling Pathway

著作名:
Shih-Hao Wang
Kun-Ling Tsai
Wan-Ching Chou
Hui-Ching Cheng
Yu-Ting Huang
Hsiu-Chung Ou
Yun-Ching Chang
出典:
The American Journal of Chinese Medicine
2022
50
1281-1298
DOI:
10.1142/S0192415X22500537
キーワード:
シスプラチン
心筋細胞
H9c2
ケルセチン
心筋保護
Nrf2/HO-1
要旨:
シスプラチンは汎用される抗癌剤だが、強い心筋毒性の副作用がある。心筋細胞H9c2にシスプラチンを作用させ、毒性のシミュレーションとしてケルセチン添加の有無を比較した。ケルセチンはNrf2とHO-1の発現を促進して、シスプラチンがもたらす毒性を緩和した。ケルセチンはまた、SODを増大し、ミトコンドリアの機能を維持し、炎症とアポトーシスを軽減した。Nrf2とHO-1をサイレンシングした細胞ではケルセチンの働きが打消され、Nrf2/HO-1シグナル伝達の関与が示唆された。