ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはカドミウムに曝露したラットの記憶障害および不安惹起様行動を保護する: アセチルコリンエステラーゼおよびナトリウム-カリウム-ATPアーゼ活性の関与 抗酸化作用

Quercetin protects the impairment of memory and anxiogenic-like behavior in rats exposed to cadmium: Possible involvement of the acetylcholinesterase and Na+,K+-ATPase activities

要旨:
ラットにカドミウムを強制投与した際の、ケルセチン共投与の有無を比較した。カドミウムがもたらす記憶障害と不安様行動は、ケルセチンが抑制した。カドミウムは、大脳皮質と海馬のアセチルコリンエステラーゼ活性を低下し、視床下部では上昇させた。カドミウムはまた、ナトリウム-カリウム-ATPアーゼ活性は3か所とも低下させた。ケルセチンは、以上の酵素活性の変化を全て正常化した。ケルセチンは抗酸化作用を発揮して、カドミウムによるチオール類(GSH・還元型グルタチオン・総チオール)の減少とGST活性の低下を抑制した。