ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

食物性ケルセチンは肥満と糖尿病を伴うアルツハイマー病のマウスモデルの記憶障害を改善し、ATF4の発現を抑制する

Dietary Quercetin Ameliorates Memory Impairment in a Murine Model of Alzheimer’s Disease with Obesity and Diabetes, Suppressing ATF4 Expression

要旨:
アルツハイマー病のモデルであるAPPマウスと、肥満および糖尿病のモデルdb/dbマウスを交配して、APP;db/dbマウスなる、肥満と糖尿病を伴うアルツハイマー病のモデルマウスを作成した。このAPP;db/dbマウスが6~9週齢に達すると、アルツハイマー病だけのAPPマウスと比較して、脳内のATF4(activating transcription factor 4)の発現が高かった。新奇探索試験の結果、APP;db/dbマウスは新奇物体の認識力が欠損していたが、APPマウスへの影響は認めなかった。ケルセチンの投与は、新奇探索試験のスコアを改善すると共に、ATF4の発現も抑制した。