カドミウムが肝細胞に誘発するアポトーシスにおける小胞体ストレスの役割と、ケルセチンによる保護
Role of endoplasmic reticulum stress in cadmium-induced hepatocyte apoptosis and the protective effect of quercetin
- 著作名:
- Jicang Wang
- Lulu Ding
- Ke Wang
- Ruxue Huang
- Wenjing Yu
- Bingzhao Yan
- Hongwei Wang
- Cai Zhang
- Zijun Yang
- Zongping Liu
- 出典:
- Ecotoxicology and Environmental Safety
- 2022
- 241
- 113772
- DOI:
- 10.1016/j.ecoenv.2022.113772
- 要旨:
- Vivo: ラットにカドミウムを投与して肝毒性を惹起し、ケルセチンを投与した後の肝組織の変化を調べた。Vitro: ラット由来の肝細胞BRL-3Aをカドミウムを作用させ、ケルセチン共投与の有無を比較した。Vivo・vitroともに、カドミウムは小胞体ストレスに関連するGRP78・PERK・eIF2α・ATF4・CHOP・IRE1α・XBP1・ATF6の発現をmRNAと蛋白質の両方のレベルで上昇したが、ケルセチンはこれを抑止した。よって、カドミウムがPERK/eIF2α/ATF4/CHOP、IRE1α/XBP1、ATF6/CHOPの3種のシグナル伝達を活性化して、小胞体ストレスを誘発した結果、アポトーシスを誘導した。ケルセチンはこれらのシグナル伝達を阻害して、肝保護作用を示した。