ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

抗生物質の代替としてのケルセチンのin vivo静菌効果と、in vitroにおける抗菌メカニズム

Bacteriostatic Effect of Quercetin as an Antibiotic Alternative In Vivo and Its Antibacterial Mechanism In Vitro

要旨:
Vivo: ブロイラーの雛にケルセチンを42日間投与した。その結果、腸内の緑膿菌・チフス菌・黄色ブドウ球菌・大腸菌が大幅に減少し、ビフィズス菌と乳酸菌のラクトバシラス属が増大した。Vitro: ケルセチンの静菌効果は、グラム陰性菌(緑膿菌・チフス菌・大腸菌)に比べて、グラム陽性菌(黄色ブドウ球菌)の方が強かった。大腸菌と黄色ブドウ球菌に対してケルセチンは、細胞壁と細胞膜を損傷し、細胞外アルカリホスファターゼおよびβ-ガラクトシダーゼの活性を上昇した。ケルセチンはまた、黄色ブドウ球菌のATP活性を上昇したが、大腸菌ではATP活性に変化が見られなかった。