ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは骨肉腫細胞のDNA修復を防ぐ一方で、シスプラチンが誘発したアポトーシス・DNA損傷応答・miR-22の発現を増強する

Quercetin Augments Cisplatin-Induced Apoptosis, DNA Damage Response, and MiR-22 Expression While It Prevents DNA Repair in Osteosarcoma Cells

要旨:
骨肉腫細胞の治療にはシスプラチンがしばしば用いられるが、ケルセチンの併用効果をSaos-2細胞で検証した。Saos-2細胞へのIC50値は、シスプラチン単独時作用は6.12 µMであったが、ケルセチンを組合せると4.25 µMになった。両者の組合せは、シスプラチン単独時と比べてmiR-22の発現を活性化し、各種DNA損傷因子(P53・ATM・ATR・H2AX)を増大し、DNA二重鎖切断の修復に関与するRAD51は下方調節した。