ラットにおけるロシグリタゾンの薬物動態にイチョウ葉錠剤が及ぼす影響と、潜在的なメカニズム
Effects of ginkgo leaf tablet on the pharmacokinetics of rosiglitazone in rats and its potential mechanism
- 出典:
- Pharmaceutical Biology
- 2022
- 60
- 1190-1197
- DOI:
- 10.1080/13880209.2022.2087688
- 要旨:
- イチョウ葉抽出物(主成分がケルセチン・イソラムネチン・ケンフェロール)はしばしば、II型糖尿病治療薬ロシグリタゾンと併用される。ラットを用いて両者の薬物間相互作用を検証した。イチョウ葉抽出物100もしくは200 mg/kgの単回投与は、ロシグリタゾン10 mg/kgの投与時における、消失半減期(t1/2)を著しく延長して、その結果、血中濃度時間曲線下面積(AUC)は若干増大した。しかし、10日間に渡るイチョウ葉抽出物の連続投与は、t1/2・AUCともに、顕著に低下した。連続投与によって薬物代謝酵素CYP2C8の活性が上昇し、その上昇率は100 mg/kgで44%、200 mg/kgで88%であった。