ケルセチンによる低酸素誘導因子1α(HIF-1α)発現の調節: in silico研究
The Regulation of Hypoxia Inducible Factor (HIF)1α Expression by Quercetin: an In Silico Study
- 著作名:
- Sri Puji Astuti Wahyuningsih
- Firli Rahmah Primula Dewi
- Amy Saik Yi Hsan
- Looi Mee Lee
- Vuanghao Lim
- Lionel In Lian Aun
- Tau Chuan Ling
- Sephia Tiara Marviella
- 出典:
- Acta Informatica Medica
- 2022
- 30
- 96-99
- DOI:
- 10.5455/aim.2022.30.96-99
- 要旨:
- ケルセチンは低酸素誘導因子1α(HIF-1α)の発現を阻害して抗癌作用を発揮することが知られているが、今回はユビキチン経路によるHIF-1αの分解を分子ドッキングでシミュレーションした。ユビキチンへの転移を触媒する酵素pVHLとHIF-1αとの親和性は、ケルセチンの存在の有無で大きく変化した。すなわち、ケルセチンの不在下では-699.4 kJ/molであったが、存在下では-728.1 kJ/molに変化して安定化された。よって、ケルセチンはHIF-1αとpVHLの相互作用を促進して、ユビキチン経路による分解の促進を示唆した。