ヒトの加齢に伴うナトリウム-カリウム-ATPアーゼトランスポーターの赤血球膜への結合は、ケルセチンが軽減する
Quercetin Mitigates Red Blood Cell Membrane Bound Na+, K+-ATPase Transporter During Human Aging
- 出典:
- The Journal of Membrane Biology
- 2021
- 2021
- 459–462
- DOI:
- 10.1007/s00232-021-00200-2
- 要旨:
- ヒトから採血したサンプルを用いて、赤血球表面にあるATPアーゼ(ナトリウムを放出し、カリウムを取込む膜蛋白質)のケルセチンによる活性化を評価した。若年・中年・老年の各世代のサンプルを比較した。若年層では、10^-3 M濃度で17%の増加、10^-4 M濃度で15%の増加がそれぞれ見られたが、濃度が低くなると増加率が低くなった。すなわち、10^-5 Mで7%、10^-6 Mで5%となった。中年層では、10^-3~10^-6 Mの全域で増加した。顕著に増加した世代は老年層であり、10^-3 M: 61%、10^-4 M: 51%、10^-5 M: 39%、10^-6 M: 31%であった。