ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは腸内細菌叢を改善し、アテローム性脂質代謝物を減少して、アテローム性動脈硬化症の病変を緩和する

Quercetin reduces atherosclerotic lesions by altering the gut microbiota and reducing atherogenic lipid metabolites

著作名:
J. Nie
L. Zhang
G. Zhao
X. Du
出典:
Journal of Applied Microbiology
2019
127
1824-1834
DOI:
10.1111/jam.14441
キーワード:
マウス
アテローム性動脈硬化症
ケルセチン
脂質代謝物
腸内細菌叢
動物実験
要旨:
マウスに高脂肪食を12週間与えた際の、ケルセチン共投与の有無を比較した。その結果、ケルセチンは体重増加を抑制し、大動脈洞におけるアテローム性動脈硬化症の範囲を縮小した。ケルセチンは腸において、コレステロール・リゾホスファチジン酸・リゾホスファチジンコリン(LPC 18:1)を低減し、コプロスタノールは増大した。腸内細菌叢を門レベルで解析した結果、ケルセチンはウェルコミクロビウム門を減少し、放線菌・藍藻・ファーミキューテス門は増大した。スピアマンの順位相関を解析した結果、放線菌は、LPC 18:1およびコレステロールと負の相関を示した。藍藻とファーミキューテス門も、LPC 18:1と負の相関を認めた。