ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イソラムネチンは大腸菌が誘発する敗血症の治療の可能性を秘める

Isorhamnetin Has Potential for the Treatment of Escherichia coli-Induced Sepsis

要旨:
大腸菌で惹起した敗血症のモデルマウスを用いる、イソラムネチンの薬効評価。イソラムネチンの投与は、モデルマウスの生存率を延長し、血中および肺組織中の炎症誘導性サイトカインを著しく減少した。イソラムネチンはまた、血中のAST・ALT・尿素窒素も減少して、肝機能および腎機能の改善も示唆した。分子ドッキングの結果、イソラムネチンはMD-2の疎水性ポケットと強力に相互作用して、ヘテロダイマーTLR4/MD-2の形成を阻止した。TLR4/MD-2は全身性炎症の原因となるTLR4カスケードに関与しており、イソラムネチンが阻害したことになる。