ケルセチンはTFEBの核転写を促進し、フェリチンのリソソーム分解を活性化して、乳癌細胞にフェロトーシスを誘発する
Quercetin Promotes TFEB Nuclear Translocation and Activates Lysosomal Degradation of Ferritin to Induce Ferroptosis in Breast Cancer Cells
- 著作名:
- Songbo An
- Mingyue Hu
- 出典:
- Computational Intelligence and Neuroscience
- 2022
- 2022
- 5299218
- DOI:
- 10.1155/2022/5299218
- 要旨:
- ヒト由来乳癌細胞株MCF-7およびMDA-MB-231にケルセチンを作用すると、濃度依存的に生存率を低下し、細胞内の鉄とマロンジアルデヒドを上昇した。ケルセチンはまた、転写因子EB(TFEB)とリソソーム関連膜蛋白質1(LAMP-1)を細胞内に発現して、その結果、フェリチンの分解と鉄の放出を促進した。以上のケルセチンの働きは、TFEBのサイレンスRNAおよびクロロキン(リソソーム内オートファジー阻害剤)で打消された。従ってケルセチンの作用機序は、TFEBの核転写を促進して、LAMP-1でフェリチンの分解と鉄の放出を介して、フェロトーシスで乳癌細胞を死滅させた。