ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イノシシ精液の凍結保存における、抗酸化剤としてのα-トコフェロールとケルセチンの添加が精子の質に及ぼす影響

Effect of the Addition of α-Tocopherol and Quercetin as Antioxidants to the Diluent, in the Freezing of Boar Semen on Sperm Quality

要旨:
イノシシの精液を凍結する際の、ケルセチンおよびα-トコフェロールの添加が、精子の質に与える影響を調べた。容器に入れた精液を-196℃で7日間保存し、42℃で12秒間解凍して、精子の運動性・生存率・先体(精子核の周囲部分)の完全性を評価した。運動性は、ケルセチンとα-トコフェロールの共添加と、α-トコフェロールの単独添加が優れており、無添加時と比べて顕著であった。生存率は、ケルセチンとα-トコフェロールの共添加が優れ、無添加時およびケルセチンの単独添加と比べて顕著であった。先体の完全性は、全てのサンプルで92.9~94.9%の範囲にあり、凍結の悪影響がなかった。