ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ナリンゲニン・カルコン型ナリンゲニン・ケルセチンの、マウスにおけるin vivo抗炎症および抗アレルギー活性

In Vivo Anti-inflammatory and Antiallergic Activity of Pure Naringenin, Naringenin Chalcone, and Quercetin in Mice

要旨:
アラキドン酸(AA)もしくは12-O-テトラデカノイルホルボール 13-アセタート(TPA)をマウスの耳に塗布して、むくみを惹起した。ケルセチン・ナリンゲニン・カルコン型ナリンゲニンのそれぞれを患部に塗布して、抗炎症作用を比較した。ナリンゲニンは、AAモデルにて1.0%の濃度、TPAモデルには0.5%の濃度で、それぞれ効果を発揮した。ケルセチンは、1.3%でAAモデルに全く効果がなかったが、TPAモデルでは2.0%でナリンゲニンと同等の効果を示した。反対にカルコン型ナリンゲニンは、TPAモデルよりもAAモデルにより優れた活性を示した。マウスを用いる受動的皮膚アナフィラキシー反応は、静脈注射と局所的な皮膚塗布の2通りで試験を実施した。3種のフラボノイドはいずれも、抗アレルギー効果を示した。いずれも有効濃度は、静脈注射が0.02%で、皮膚塗布は2.0%であった。