シペルメトリンが誘発したラットの肺毒性に対する、酸化ストレス・炎症・アポトーシス・オートファジー・小胞体ストレスを介するケルセチンの保護効果
Evaluation of protective effects of quercetin against cypermethrin-induced lung toxicity in rats via oxidative stress, inflammation, apoptosis, autophagy, and endoplasmic reticulum stress pathway
- 出典:
- Environmental Toxicology
- 2022
- 37
- 2639-2650
- DOI:
- 10.1002/tox.23624
- 要旨:
- 殺虫剤シペルメトリンを投与したラットは、マロンジアルデヒドが上昇し、グルタチオンは減少し、GPx・SOD・カタラーゼ活性が低下した。肺組織においては、カスパーゼ-3とBaxの発現が上方調節され、Bcl-2の発現は下方調節されてアポトーシスを誘導した。シペルメトリンは、PERK・IRE1・ATF6・GRP78の発現を増大して、小胞体ストレスを誘発した。さらに肺組織には、IL-1β・NF-κB・TNF-α・iNOSが上昇して炎症を誘発した。LC3AとLC3BのmRNA転写も活性化して、シペルメトリンは肺組織にオートファジーをもたらした。この様な異常は、ケルセチンのが用量依存的に緩和して、酸化ストレス・アポトーシス・小胞体ストレス・炎症・オートファジーの軽減を示唆した。