ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

抗酸化システムの相乗効果は、ルチンで処置したアマランサスによるカドミウムの植物抽出と転流を促進する

Synergistic effect of antioxidant systems enhance cadmium phytoextraction and translocation in Amaranthus hypochondriacus under rutin application

著作名:
Na Li
Jiaxin Liu
Li Yang
Yuchen Kang
Yuan Cao
Kuiwei Chen
Hui Sun
Wenqing Chen
Qizhou Dai
Yuji Sakai
出典:
South African Journal of Botany
2022
149
582-590
DOI:
10.1016/j.sajb.2022.06.053
キーワード:
アマランサス
カドミウム
植物抽出
ルチン
抗酸化作用
要旨:
ヒユ科の植物アマランサスは、カドミウムを植物抽出(植物で汚染物質を吸収して浄化する)するが、蓄積したカドミウムが体内に活性酸素種を発生する。そこで、抗酸化作用を有するルチン処置を検討した。5 mg/mLのルチンを作用させたアマランサスは、体内のカドミウムが2.67~2.97倍になり、植物抽出を促進した。土壌のカドミウム濃度に応じて、ルチンの挙動が変化したことが特徴である。10 mg/kgのカドミウム濃度では、ルチンはフラボノイドの生合成を活性化して、酸化ストレスに対抗した。一方、50および100 mg/kgにてルチンは、GSH・SOD・ペルオキシダーゼ・カタラーゼを増大して、アマランサスのカドミウム耐性を高めた。