ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

肝線維症をケルセチンで治療する前臨床エビデンスの構築: システマティックレビューとメタ解析

The construction of preclinical evidence for the treatment of liver fibrosis with quercetin: A systematic review and meta-analysis

要旨:
各種データベースを検索して得たケルセチンの肝線維症に対する効果を動物実験で検証した論文14件(研究15件、動物254匹)を対象に、システマティックレビューとメタ解析を行った。その結果ケルセチンは、肝線維化の指標(ヒアルロン酸・ラミニン)と肝機能の指標(AST・ALT)を有意に改善した。また、ケルセチンの作用機序は、TGF-β・α-SMA・活性酸素種・AMPKを含むシグナル伝達経路の調節を介する、抗炎症作用・抗酸化作用・脂質蓄積の阻害である。ケルセチンの有効用量は2~200 mg/kgであり、有効投与期間は4~8週間であった。