ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

痛風に対するケルセチンの効果と作用メカニズム

Study on the effect and mechanism of quercetin in treating gout arthritis

要旨:
動物実験にてケルセチンが痛風に効くことが知られているが、そのメカニズムを検証した。ケルセチンと痛風に共通する蛋白質間相互作用のネットワークを、京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)で解析した。その結果、痛風を治療するためのケルセチンの標的蛋白質を、IL-17・TNF-α・MAPK・PI3K/Aktシグナル伝達を特定した。また、尿酸ナトリウムで惹起した痛風のモデルラットにケルセチンを投与すると、足首関節の骨破壊と病変を軽減した。ケルセチンはIL-17経路を遮断して、IL-6とIL-17の発現低下を認め、ネットワーク薬理学の裏付けを得た。