ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

切りたてのパパイヤを冷蔵保存する際の、ヒドロキシアパタイトとイソケルセチンを含むアルギン酸の表面処置が、色・硬さ・糖分・揮発性化合物に及ぼす影響

Effect of alginate-based coating charged with hydroxyapatite and quercetin on colour, firmness, sugars and volatile compounds of fresh cut papaya during cold storage

要旨:
13.5×12.5×5 cmに切ったパパイヤを冷蔵保存する際の、表面処置の方法を比較した。すなわち、アルギン酸溶液のみを塗る場合、イソケルセチンを含むアルギン酸溶液を塗る場合、イソケルセチンーヒドロキシアパタイト複合体を含むアルギン酸溶液を塗る場合、表面処置なしの4通りを比較した。14日間保存した際の、重量・硬度・糖分(グルコース・フルクトース)の損失は、イソケルセチンーヒドロキシアパタイト複合体による処置が他の3通りよりも少なく、分解を有意に遅らせた。パパイアの香り成分であるベンジルイソチオシアナートの含量は、保存前が10.0 μg/kgであったが、処置なしで保存すると14日後には3.6 μg/kgに低下した。イソケルセチン処置は10.9 μg/kg、イソケルセチンーヒドロキシアパタイト複合体処置は7.5 μg/kgであった。