IL-13およびNF-κBのシグナル伝達経路を介して、イソラムネチンはA549細胞の放射線感受性を高める
Isorhamnetin Enhances the Radiosensitivity of A549 Cells Through Interleukin-13 and the NF-κB Signaling Pathway
- 出典:
- Frontiers in Pharmacology
- 2021
- 12
- 610772
- DOI:
- 10.3389/fphar.2020.610772
- 要旨:
- 非小細胞肺癌の治療には、放射線療法が汎用される。ヒト由来肺癌細胞株A549を用いて、イソラムネチンの処置が同細胞の放射線感受性に与える影響を検証した。予めイソラムネチンを投与したA549は、放射線照射によるアポトーシスを促進した。イソラムネチンはまた、放射線照射が誘導するNF-κBの上方調節を抑制した。抗炎症性のサイトカインIL-13の発現は、イソラムネチンによるA549の放射線感受性の向上と、正の相関を示した。RNA干渉でIL-13をノックダウンしたA549では、イソラムネチンの効果を打消した。よって、イソラムネチンの放射線感受性増強作用は、IL-13の発現の促進とNF-κBの活性化の阻害に基づくことを示唆した。