ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはヒト腎近位尿細管細胞を、放射線造影剤の毒性から保護する

Quercetin protects against radiocontrast medium toxicity in human renal proximal tubular cells

要旨:
放射線造影剤ジアトリゾ酸ナトリウムには、腎毒性が知られている。ヒト由来腎近位尿細管細胞HK-2を用いて、ケルセチンによる保護効果を調査した。HK-2を高濃度(100 μM)のケルセチン存在下で培養すると、生存率が減少した。この培養系に75 mg/mLのジアトリゾ酸ナトリウムを加えるて2時間培養すると、さらなる生存率の減少が見られた。しかしながら、ケルセチンとジアトリゾ酸ナトリウムを除去して培養を22時間継続すると、ケルセチン単独処理の前に示した生存率が回復した。ケルセチンはPim-1を誘導し、PARP1切断を減少した。