黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)を結合しPEG化された乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)ナノカプセルは、ドセタキセルとケルセチンを前立腺癌細胞に送達する
LHRH-conjugated, PEGylated, poly-lactide-co-glycolide nanocapsules for targeted delivery of combinational chemotherapeutic drugs Docetaxel and Quercetin for prostate cancer
- 著作名:
- Ajinkya A. Shitole
- Neeti Sharma
- Prabhanjan Giram
- Anand Khandwekar
- Meghna Baruah
- Baijayantimala Garnaik
- Santosh Koratkar
- 出典:
- Materials Science and Engineering: C
- 2020
- 114
- 111035
- DOI:
- 10.1016/j.msec.2020.111035
- 要旨:
- PEGをスペーサーに用いて、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)を結合させた乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)にドセタキセルとケルセチンを封じ込めて、ナノカプセル製剤とした。粒径は120~150 nmで、ゼータ電位は−20~−40 mVであった。ヒト由来前立腺癌細胞株PC-3およびLNCaPに対するIC50値は、6.22および1.34 μg/mLであった。LHRHを結合せずPLGAだけのナノカプセルでは、8.05および5.18 μg/mLであった。PC-3を移植したマウスモデルに投与すると、腫瘍組織の成長を阻止したが、ここでもLHRHの違いが顕著な差に現れた。従って、細胞への薬物取込みの促進(vitro実験)と腫瘍組織にて薬物蓄積の促進(vivo実験)が、LHRHの役割として示唆した。