ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの水溶性・安定性・生体到達度を改善する賦形剤成分としての食物蛋白質: 分子間相互作用の役割

Dietary proteins as excipient ingredients for improving the solubility, stability, and bioaccessibility of quercetin: Role of intermolecular interactions

要旨:
大豆蛋白質・乳清蛋白質・カゼインナトリウムのそれぞれの食物蛋白質とケルセチンより、粒径が53~208 nmでゼータ電位が−23~−27 mVのナノ粒子を得た。100℃にてこれらの混合物は、室温と比べて高い水溶性を示した。胃腸管を模倣した系にて、生体外から生体内への到達度を評価した。その結果、ケルセチン単独の13.5%に対して、大豆蛋白質ーケルセチンが26.5%、乳清蛋白質ーケルセチンが20.3%、カゼインナトリウムーケルセチンが36.3%であった。蛍光分光法は、ケルセチンと蛋白質との疎水基間相互作用による安定性を示唆した。