β-シトステロールとケルセチンは、甲状腺機能低下症のラットモデルの脳の発達を促進する
β-Sitosterol & quercetin enhances brain development in iodine deficient rat models
- 出典：
- Nutrition and Health
- 2022
- 28
- in press
- DOI：
- 10.1177/02601060221122209
- 要旨：
- 抗甲状腺薬チアマゾールで惹起した甲状腺機能低下症のメスラットを、健康なオスラットと交配して、妊娠中の甲状腺機能低下症のモデルとした。1) 処置なし対照群、2) β-シトステロール単独群、3) ケルセチンの単独群、4) 組合せ群の4群に分け、妊娠期間中にそれぞれの薬物を投与した。また、これとは別に正常なメスラットを、5) 正常群とした。生まれた子ラットを各群より5匹ずつランダムに選定して、生後16日後の脳の状態を比較した。1)と5)を比較すると、甲状腺機能低下症の母ラットから生まれた子の脳は、抗酸化物質(SOD・カタラーゼ・GPx)および抗アポトーシス因子Bcl-2の低下と、アポトーシス因子Baxの上昇が著しかった。脳内の酸化ストレスのアポトーシスの指標は、2)および3)が同等に改善したが、相乗的な効果を示した4)が最も良好に改善した。