ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはERK1/2経路を介するインスリン分泌を増強して、酸化的損傷から膵β細胞INS-1を保護する

Quercetin potentiates insulin secretion and protects INS-1 pancreatic β-cells against oxidative damage via the ERK1/2 pathway

著作名:
E. Youl
G. Bardy
R. Magous
G. Cros
F. Sejalon
A. Virsolvy
S. Richard
J. F. Quignard
R. Gross
P. Petit
D. Bataille
C. Oiry
出典:
British Journal of Pharmacology
2010
161
799-814
DOI:
10.1111/j.1476-5381.2010.00910.x
キーワード:
膵β細胞
INS-1
インスリン
ケルセチン
ERK1/2
抗酸化作用
要旨:
膵β細胞INS-1にグルコースもしくはグリベンクラミド(II型糖尿病治療薬)を作用すると、インスリンを分泌する。ケルセチンの共投与はその両方にて、インスリン分泌を増強した。ケルセチンによるインスリン分泌には、ERK1/2シグナル伝達が重要な役割を果たすことが見出された。ケルセチンはまた、INS-1を過酸化水素で酸化的な損傷した際に、細胞の機能と生存率を改善した。この際にもERK1/2シグナル伝達の活性化を認めた。