リーシュマニア症に対するケルセチンの標的を、コンピュータで予測する
Computational studies on new Leishmanial drug targets against Quercetin
- 出典:
- Indian Journal of Biochemistry and Biophysics
- 2022
- 59
- 909-917
- DOI:
- 10.56042/ijbb.v59i9.61006
- 要旨:
- ケルセチンはリーシュマニア症に有効であるが、その標的蛋白質や作用機序は不明であった。分子ドッキングの結果、ケルセチンは、原虫が有する酵素3M3I・3CSS・1PKLに高い親和性を示した。蛋白質間相互作用をネットワーク薬理学で解析した結果、アシル輸送蛋白質が最も高いスコアを示し、他の蛋白質と結合するハブであることが明らかになった。また、相互作用ネットワークに関与する蛋白質の大部分は、細胞質に存在していた。従って、ケルセチンは細胞質内のネットワークを標的として、リーシュマニア原虫の代謝を阻止する。