ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

葉酸を結合したpH応答性の炭素ナノ素材でルチンを標的に送達して、乳癌を治療する

pH-Responsive and targeted delivery of rutin for breast cancer therapy via folic acid-functionalized carbon dots

要旨:
高麗人参由来の炭素ナノ素材に葉酸を結合して、新規な薬物キャリアを合成した。さらにルチンを担持して、粒径70 nmのナノ粒子を得た。このナノ粒子はpHに応答してルチンを放出する特性を有し、10–50 μg/mLの範囲でヒト由来乳癌細胞株MCF-7にミトコンドリアを損傷して酸化ストレスを与え、細胞毒性を示した。MCF-7をヌードマウスに移植したモデルにナノ粒子を皮下注射すると、ルチンを担持しない炭素ナノ素材や単体のルチンと比べて顕著に、腫瘍組織の成長を阻害した。