発酵性食物繊維の存在下でクロロゲン酸とケルセチンは、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)が誘発した潰瘍性大腸炎の関与プロセスに影響を与えるが、損傷は軽減しない
Chlorogenic Acid and Quercetin in a Diet with Fermentable Fiber Influence Multiple Processes Involved in DSS-Induced Ulcerative Colitis but Do Not Reduce Injury
- 出典:
- Nutrients
- 2022
- 14
- 3706
- DOI:
- 10.3390/nu14183706
- 要旨:
- 発酵性食物繊維(ペクチン)とポリフェノール(ケルセチン、クロロゲン酸)との組合せが、潰瘍性大腸炎に与える影響を調査した。ラットを3群に分け、ペクチン単独・ペクチン+ケルセチン・ペクチン+クロロゲン酸のいずれかを3週間投与した後、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で潰瘍性大腸炎を惹起した。DSSは腸の損傷スコアを著しく悪化させた。3通りの投与法はいずれも同様のスコアを示し、予防効果を認めなかった。しかし、ケルセチンとクロロゲン酸に共通した効果として、NF-κBの活性を低減し、IκBα・Tollip・IL-1の発現を抑制した。