ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

HER2が過剰発現した乳癌細胞株BT-474にてケルセチンは、シグナル伝達兼転写活性化因子3(STAT3)を阻害して、カスパーゼ依存性で外因性のアポトーシスを誘導する

Quercetin induces caspase-dependent extrinsic apoptosis through inhibition of signal transducer and activator of transcription 3 signaling in HER2-overexpressing BT-474 breast cancer cells

要旨:
ケルセチンは濃度および時間依存的に、ヒト由来乳癌細胞株BT-474の増殖とクローン原性的な生存を阻害した。ケルセチンは、カスパーゼ-3および8を上方調節して、カスパーゼ依存性で外因性アポトーシスを誘導した。一方、ミトコンドリア膜電位に変化はなく、Bcl-2およびBaxの増減もなく、内因性なミトコンドリア依存性アポトーシスにケルセチンは関与していない。ケルセチンはまた、MMP-9の分泌を阻害して、STAT3の核移行を減少した。