ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

サジーの抗B型肝炎ウィルス活性は、ケルセチン・ケンフェロール・イソラムネチンに起因する

The anti‑hepatitis B virus activity of sea buckthorn is attributed to quercetin, kaempferol and isorhamnetin

要旨:
B型肝炎ウィルス(HVB)のゲノムを組込んだHepG2細胞を用いて、その細胞毒性を指標に、サジー葉抽出物の抗HVB活性成分を探索した。HPLC分析の結果、ケルセチン (93.1 µg/g)・ケンフェロール (44.2 µg/g)・イソラムネチン (138.8 µg/g)を同定した。10 µg/mLの濃度における、HVBの表面蛋白質HBsAgおよび中心蛋白質HBeAgの発現阻害率を比較したところ、ケルセチンが60.5%と64.4%、ケンフェロールが62.3%と60.2%、イソラムネチンが30.5%と28.4%であった。なお、B型肝炎治療薬であるラミブジンの2 µM濃度における発現阻害率は、87.4%と83.5%であった。