ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

N-メチル-N-ニトロソウレア誘発性乳癌のマウスモデルにおいて、ルチンはドキソルビシンの抗癌能を保持しながら、同剤に誘発される認知機能障害から保護する

Rutin Protects against Doxorubicin-Induced Cognitive Dysfunction While Retaining the Anticancer Potential of Dox in a Murine Model of N-Methyl-N-Nitrosourea – Induced Mammary Carcinoma

要旨:
ドキソルビシンで惹起した記憶障害を、ルチンが緩和することは既知である。しかし、癌に罹患したモデル動物にて、主目的の抗癌効果が失われることが懸念された。そこで、乳癌のモデルラットに、予めルチンを投与した上でドキソルビシンを投与した。その結果、腫瘍組織の縮小と記憶障害の緩和の両方の効果を認めた。よって、ルチンはドキソルビシンの抗癌効果を阻害しない。