ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

尋常性乾癬の治療におけるケルセチンスパンラスティックスの、リビンとカスパーゼ-9の発現への影響

Impact of quercetin spanlastics on livin and caspase-9 expression in the treatment of psoriasis vulgaris

要旨:
ケルセチンの水溶性を高めるべく、スパンラスティックス(界面活性剤を基盤とする弾性小胞DDS)を調製した。ケルセチンスパンラスティックスを0.05%(0.02%ケルセチン)含むヒドロゲルの効果を、軽~中程度の尋常性乾癬患者10名(18~58歳)が対象の臨床研究で検証した。ヒドロゲルを1日1回患部に塗布して、8週間継続した。その結果、乾癬の面積と重症度の指標 (PASI: psoriasis area and severity index)を、ベースラインの5.19±1.14から2.26±1.1に改善した。皮膚の病変部位は、非病変部位と比べて、リビンが過剰発現し(P<0.001)、カスパーゼ-9の発現は大幅に低下した(P<0.001)。しかし、ヒドロゲルの塗布により、リビン発現の軽減(P=0.002)と、カスパーゼ-9発現の上昇(P<0.001)を認めた。