ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはTLR4/NF-κBシグナル伝達経路を抑制して、リポ多糖が誘発したウシ乳腺上皮細胞の炎症応答を軽減する

Quercetin Alleviates Lipopolysaccharide-Induced Inflammatory Response in Bovine Mammary Epithelial Cells by Suppressing TLR4/NF-κB Signaling Pathway

要旨:
リポ多糖で刺激したウシ乳腺上皮細胞に、ケルセチンを投与した。リポ多糖に起因する炎症性サイトカイン(TNF-α・IL-1β・IL-6)およびケモカイン(CXCL2・CXCL5・CCL5・CXCL8)の発現は、mRNAレベルで顕著に抑制した。ケルセチンは、TLR4とそのシグナル経路に関与する蛋白質の発現もmRNAレベルで阻害し、細胞内でTLR4シグナル経路を遮断することを示唆した。ケルセチンはまた、リポ多糖によるNF-κBの核移行も阻害し、抗炎症作用はTLR4/NF-κBシグナル伝達経路の阻害に基づくメカニズムを提唱した。