ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチン配糖体の摂取と低強度トレーニングとの組合せの、筋肉量と筋硬直に対する効果: 無作為化対照比較試験

Effects of Quercetin Glycoside Supplementation Combined With Low-Intensity Resistance Training on Muscle Quantity and Stiffness: A Randomized, Controlled Trial

要旨:
50~74歳の日本人48名を対象とする、酵素処理イソケルシトリン(EMIQ)の摂取と低強度トレーニングの組合せが、筋肉量と筋硬直に及ぼす影響を検証した臨床研究。無作為化、二重盲検、プラセボ比較対照で実施した。16名ずつランダム、高EMIQ群(500 mg/day)・低EMIQ群(200 mg/day)・対照群(プラセボ摂取)の3群に分けた。それぞれの試験食の摂取と並行して、太ももの筋肉を対象とした低強度トレーニングを週3日行った。24週間の摂取およびトレーニング期間が終了した後、筋肉量の指標として、大腿筋の断面積・外側広筋の断面積・除脂肪体重を評価した。また、筋硬直の指標として、3通り(膝を完全に伸ばす・膝を直角に曲げる・膝を完全に曲げる)の剪断波伝播速度を評価した。膝を完全に曲げた時の剪断波伝播速度のみに群間有意差を認め、他の項目ではEMIQの効果が見られなかった。なお、効果のあった剪断波伝播速度のベースラインからの変化は、対照群: –0.3±0.4 m/s、低EMIQ群: –0.6±0.3 m/s、高EMIQ群: –0.6±0.5 m/sであった(P=0.023)。