ヘモグロビンへのケルセチンの結合は、ヘミンの放出と脂質酸化を減少する
Binding of Quercetin to Hemoglobin Reduced Hemin Release and Lipid Oxidation
- 出典:
- Journal of Agricultural and Food Chemistry
- 2022
- 70
- 12925–12934
- DOI:
- 10.1021/acs.jafc.2c04129
- 要旨:
- ケルセチン(ルチン)とヘモグロビンとの相互作用を研究した。分子ドッキングの結果、298 Kにおけるケルセチンーヘモグロビンの結合定数は1.25×10^4 M–1であり、疎水基間相互作用を示唆したた。ケルセチンが結合してフリーラジカルを除去するため、リポソームもしくは筋肉中でのヘモグロビンよる脂質酸化を阻害した。また、ヘモグロビンの酸化と、その結果として起こるヘミン解離も減少した。一方、ルチンはケルセチンと比べてヘモグロビンへの親和性が弱く、ケルセチンのようなヘモグロビンとの相互作用を示さなかった。